ひとり時間を過ごしたいあなたのための、とっておきの喫茶店
3年以上にも及ぶソーシャルディスタンスな時期によって、世の中に「おひとりさま」を歓迎するような雰囲気が高まったように思います。
実際「おひとりさま」の需要は急増していて、ファミレスやカラオケ店など、以前は団体客向けだったお店にもおひとりさまのサービスが充実してきました。
ひとり時間を過ごすことのできる場所が増えるのは、【ソロドキ】的にはとてもよい傾向かなと思ったりしています。
ですが世の中にはそんな流れとは関係なく、最初から“おひとりさま”重視のお店も存在します。
そんなお店は、喫茶店に多いように思えます。
そこで今回は東京都内で、「おひとりさま専用」や「会話禁止」をモットーとしている喫茶店をご紹介したいと思います。
本当に一人になりたいとき、ひとり時間を過ごしたいときに伺いたいお店たちばかりです。
おひとりさま向け喫茶店あるある
お店のご紹介の前に、「おひとりさま向け」喫茶店の共通点についてまとめてみたいと思います。
(すべてのお店がこの条件に当てはまるということではありません)
お店としての考え方がしっかりある
昨今のブームの中で生まれてきたお店ではなく、はじめから「おひとりさま向け」としているお店には、「なぜそのようなお店を作ったのか」という背景やストーリーがあります。
例えば武蔵小山のkenohiのホームページには、このように書かれています。
kenohiは「日常を整える空間と食事」を提供し
あなたの一人時間に寄り添うお店です。家をはなれて ゆっくり本を読みたいときや
ひとりで考え事をしたいとき。ちょっと残った仕事を片付ける夜でも
遅めに起きてのんびりしたい 休日の朝でも。何にもない日、 何をしたいかわからないとき。
「とりあえず kenohi に行こう」
そう思ってもらえるような 場になれたら嬉しいです。kenohi店主 ひかる
※お一人でゆっくり過ごしていただくためのお店です。
お一人でご来店ください。
こういった店主の思いを知ってからお店に行くのも、また楽しいものです。
ルールがある
ひとりの時間を大切にしたいという想いから、お店にはルールが設けられていることが多いです。
・2名以上での入店禁止(離れた席に座るのはOK)
・会話禁止
・予約のみ
など。
一見窮屈にも思えるこれらのルールがあることで、お店のトーンが守られています。
お客さんが自由に書けるノートがある
「おひとりさま向け」喫茶店には、お客さんが思い思いに書くことのできるノートやメモ帳が置かれていることも多いです。
会話禁止のブックカフェとして知られるアール座読書館には、テーブルに小さなメモ帳がいくつも置かれています。
そこには、同じ席に座った人たちのいろいろな気持ちがつづられています。
会ったこともないのに、同じ席に座って時間を過ごしたというだけで、つながりが感じられるのはとても不思議です。
電話番号を公表していない
ホームページやSNSはあるものの、これらのお店は電話番号を公表していないことが多いです。
これは、問い合わせや営業電話が掛かってくることを防ぐためという理由が多いようです。
結果的にこれがお店の中を静かに保つことになるので、ありがたい配慮とも言えます。
ひとり時間をゆったり過ごせる「おひとりさま専用」「会話禁止」の喫茶店5選
今回は東京で、ひとり時間をゆったり過ごせる喫茶店を5つご紹介します。
六ペンス(吉祥寺)
JR吉祥寺駅から歩いて20分ほどの喫茶店「六ペンス」は、客席が9つというこじんまりしたお店です。
店内は、本を読んだり一人をゆったり味わいたい人用の緑の部屋と、二人でおしゃベりもできる赤い部屋に分かれています。
ただしこちらは本来、おひとりさまが心置きなく静かな時間をゆっくり過ごしてもらうためのお店。
どうしても誰かと話したいときのための赤い部屋なので、会話するときは控えめに。
ぜひオーダーしたいのはレトロなクリームソーダ。
王道のメロンのほか、爽やかパイン、甘い香りのイチゴ味の3種類から選べます。
可愛くて美味しい、しあわせのクリームソーダです。
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺東町2-45-14 セードル201 |
最寄り駅 | JR「西荻窪駅北口」より徒歩15分 JR「吉祥寺駅北口」より徒歩20分 |
営業時間 | 13:00〜19:30(L.O.18:30) |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | 六ペンス |
シャララ舎(笹塚)
シャララ舎は琥珀糖を販売するお店で、その店舗の中に喫茶室があります。
この喫茶室は静かな空間を楽しむために「会話禁止」。各席に筆談帳が用意されている徹底ぶりです。
座席はブースのように分かれ、座るとほかの座席があまり見えない半個室仕様なので、、おこもりするには最適。
メニューでは、琥珀糖を浮かべたソーダ水が人気。別皿でさらに琥珀糖が添えられています。

住所 | 東京都渋谷区笹塚1-42-7 101 |
最寄り駅 | 京王線「笹塚駅」から徒歩8分 「代田橋駅」から徒歩9分 |
営業時間 | 水・木・金 14:00~21:00 土・日 12:00~19:00 |
定休日 | 月・火 *祝日でも休み ※1月と9月に10日間程の長期休暇あり |
ホームページ | シャララ舎 |
アール座読書館(高円寺)
高円寺駅前のアーケードを抜けた先に佇む「アール座読書館」は、会話禁止のブックカフェとして知られています。
アール座読書館のコンセプトは「森の中で読書」。古い教会や小学校、童話に出てきた博物館などをイメージして創ったということで、照明が抑えられた空間にグリーンがたくさん置かれています。
また個々の席の趣が違っているのもユニークです。
ドリンクに便箋や封筒、切手がセットになった「お手紙セット」では、つけペンや普段めったに使わないシーリングスタンプなども貸してもらえ、店内のポストへ投函すれば発送してもらえます。
席に置かれたお客さん用のメモ帳にはいろいろな人間模様が書かれていて、読んでいるとあっという間に時間が過ぎていきます。

住所 | 東京都杉並区高円寺南3-57-6 2F |
最寄り駅 | JR「高円寺駅」 |
営業時間 | 火~金曜 13:30~22:30(L.O.22:00) 土日祝 12:00~22:30(L.O.22:00) |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌火曜日休み) |
ホームページ | アール座読書館 |
kenohi(武蔵小山)
東急目黒線武蔵小山駅から徒歩約10分のところにある、おひとりさま専用、会話禁止のブックカフェです。
「あなたの一人時間に寄り添う喫茶食堂」というコンセプトのこのお店は、2019年4月にオープンしました。
8席程度の席はすべて外側を向いていて、お客さん同士が顔があわせないような配置になっています。
喫茶食堂と言うだけあり、定食やカレーなどフードのメニューが充実しています。
また、店主の気分で作られるスイーツも美味です。
夜にはお酒も楽しめます。

住所 | 東京都目黒区目黒本町4-2-6 宝録堂ビル103 |
最寄り駅 | 東急目黒線「武蔵小山駅」西口より徒歩7分 東急東横線「学芸大学駅」東口より徒歩20分 |
営業時間 | 10:00~21:00(L.O. 閉店30分前) ※火曜日のみ18:00閉店 ※営業日時は臨時で変更することあり |
定休日 | 日曜日・月曜日 |
ホームページ | kenohi(インスタグラム) |
403NotFound(町田)
JR町田駅からバスで15~17分「薬師池」バス停から徒歩6分の場所にある「403NotFound」。
全5席すべてががおひとりさま用、会話禁止のブックカフェです。
席の空間はかなり広めに取られており、本棚やカーテンで区切られているため、ほかの来客が気にならないレイアウトです。
おすすめのメニューは、フォトジェニックなタルト。
見た目の美しさもさることながら、味も絶品。そのおいしさを求めて、遠方からも来客が絶えません。
予約の受付はインスタグラムのDMから、お店に行く前日20:00~21:00のみという狭き門で、予約が散れればラッキーです。
ぜひ予約が取れた喜びをかみしめながら、お店に行ってみてください。
住所 | 東京都町田市金井1-17-10 |
最寄り駅 | 町田駅よりバス15分、「薬師池」バス停より徒歩6分 |
営業時間 | 12:00〜20:00 (L.O.18:30) |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | 403NotFound(インスタグラム) |
人の気配を感じながらひとり時間を楽しめるお店たち
ご紹介したお店はどちらもある意味、クセのあるお店です。
ですがそのクセがあることで、ゆったりとした静かな空間が守られていることは確か。
その恩恵を感じつつ、“ひとりだけど独りじゃない”心地のいい時間を過ごしてみてください。