くじで当たった乗馬体験以来、ずっとひとり乗馬を楽しんでいます。
みんなのソロ活体験談をご紹介するコラム。
今回は、ジュレイさんのひとり乗馬体験です。
乗馬クラブって敷居が高そうですが、通っているうちにいろいろな気付きがあったようですよ。
ずっと興味はありながらも、なかなか一歩を踏み出せなかった乗馬。
ふとしたきっかけで乗馬体験をしてから、気づけば3年近く乗馬クラブに通っています。
最近では、馬とのコミュニケーションが取れるようになってきて楽しいです。
そんなワタシのひとり乗馬体験を、ご紹介します。
きっかけは、無料乗馬チケットが当たったから
初めて馬に乗ったのは、どこかの観光地だったような記憶がありましたが、その時はいわゆる引き馬といって、インストラクターが手綱を持って私は単に乗っているだけでした。
ただ馬に揺られていただけなので正直、そこまで面白くはなかったですが、以来なぜだか馬自体への興味は持ち続けていました。
馬に乗ろうと思うと乗馬クラブが思い浮かぶわけですが、乗馬クラブには敷居の高さを感じていて、気軽にできるところがあるとは思いもせず。
今から3年ほど前、たまたまサイトで無料体験乗馬チケットプレゼントを見つけて応募してみたら、あっさり当選してしまった・・・というのが、私の乗馬レッスンスタートのきっかけでした。
行き先は、車で1時間半ぐらいかかる乗馬クラブ。
開始時間の30分ほど前に受付をするようにということだったので、かなり早めに出発。
でも結局早すぎる時間に着いてしまったので、駐車場に車を止めて、車内から様子をぼんやり見ていました。
乗馬クラブの最初の印象は
失礼を承知で率直な感想を言うと、はじめての乗馬クラブは
「思ったよりも小汚いな・・・」
という印象でした。
乗馬クラブと言ったら、高級なスポーツクラブみたいな優雅な雰囲気で。。。なんていうイメージはあっさり崩され、どちらかというと動物園のふれあい広場のような。。。
でも馬に乗っている人たちは、ブーツを履いてヘルメットをかぶり、なんだかちょっとカッコよく見えました。
時間になったので受付をするとまず、今日の担当インストラクターがやってきて、レンタルで借りる道具一式のサイズを揃えることに。
持ってくるように言われていたのは、靴下と軍手。
レンタルで借りたのは、ブーツとチャップスと呼ばれるふくらはぎに当てるもの、ヘルメット、プロテクターベスト。
それらを装着し、いざ馬の元へ。
おじいちゃん馬に、初乗馬
今日乗るのはおじいちゃん馬で、のんびりとした性格とのこと。
すでに馬には鞍とかの装備は装着されていて、すぐに乗れるようになっていました。
よく馬って「目がやさしくてカワイイ」なんて言われるけど、思ったより身体が大きくて、カワイイより怖い。。。
そのおじいちゃん馬を、インストラクターが馬場へと連れ出します。
私は横についていくだけ。
ただ、「蹴られる可能性があるので馬の後ろに行かないように」という注意だけはされたので、かなり神経質に脇を歩きました。
馬場に着くと踏み台が用意され、特に説明もなく馬に乗せられることに。
手綱を持たされましたが、車の運転免許の路上講習と同じく、インストラクターが馬につながった別の紐を持っていて、実際はそれでコントロールしてくれます。
とはいえ、やっぱり乗ってる私がうまくやらないといけないような気がする。。。
「じゃあ、とりあえず動かしましょうか。足でおなかをちょんちょんと蹴ってください」
「えっ、もう動かすの?」
これも車の運転免許の講習で初めて実技をしたときと同じ感想。
とりあえず、足をちょんちょん動かして見ると、馬がゆっくりと動き始めました。
インストラクターは、ここではじめて説明を開始。(乗る前じゃないのかい!)
馬の特性や、どうやって馬を動かし、どうやって止めるのか、馬の動き方の種類とか説明はされますが、私の方はなにせ不慣れな馬の上なのであまり内容も頭には入らず。。。
乗っている間に感じていたのは、「とにかく、背が高い!」
私が乗った馬は、今考えると大きいほうではなかったのですが、それでも馬に乗ると視界がぜんぜん変わります。
そんな感想を持ちつつも、4拍子で揺られるので、なんとなく気持ちがいい。。。
止めてみたり、動かしてみたりしていい感じになじんできた時、インストラクターから
「ちょっと、早く走ってみますか」という一言。
「えっ?何を言ってる?」と思っていると、
続いて「前にある持ち手をしっかりにぎってください」
言われるままに握ると、いわゆる早歩と呼ばれる2拍子の走り方に馬の動きが突然変化!
「ひえー!」
これは、早いし、揺れるし、さっきまでの優雅さはどこへやら。
でも、そのうちその状態が「楽しい」と感じるようになってくるから不思議です。
たぶん、ここで楽しいと思わなければ、乗馬はお勧めできません。
乗馬クラブのシステムを、ちょっと解説
30分ほどの乗馬体験が終わり、フロントに戻ってシステムの説明を受けました。
ここではかなり入会を勧められるので、強い意志を持って臨むことが必要。。。なわけですが、この乗馬体験が意外と良かったので、私はその乗馬クラブに通うことにしました。
私が通っているのは、乗馬クラブの中でも全国的にチェーン展開しているクラブで、金額も安いと言われています。
名だたる名門乗馬クラブとはわけが違い、どちらかといえばスポーツクラブに近く、システムも同様。
スポーツクラブと比べながら説明すると、
入会金:スポーツクラブに比べかなり高額。高級スポーツクラブ並み。
月会費:馬の維持費に充てられる費用。こちらは、スポーツクラブの月会費より若干高い程度。
騎乗券:馬に乗るために支払う料金。
クラブによっては騎乗券がない代わりに、インストラクターの指導料だとか、馬の指名料などが取られるところもあるけれど、どちらにせよ一回ごとになんらかの費用がかかるのが一般的です。
レッスンはその技量によっていくつもの段階に分かれていて、それらは乗馬協会のライセンスに応じたものもあるし、障害といった競技の種類によっても変わってきます。
最初は集団レッスンなので、最大人数が何人かは要チェック。
私が入ったクラスは人数がそれなりにいて、最初のうちはレッスンを止めてしまったり、逆に止まっているレッスンをじっと待ったりが多かったような気がします。これはきっと、満足度に関わってくるポイントです。
ここから先はゴルフと同じ。
打ちっぱなしで練習に行くのと同じようにレッスンに出て、乗り方を練習していきます。
ある程度できてくると、外場といって自然の林の中を歩いたり、海岸を走ったりといった遠出することができるようになります。
もちろん、ライセンスの取得も可能です。
このライセンスが取れると、旅行先で馬に乗る機会があるときに、どれくらいの技量かを相手に知らせるのに役立つし、自分の励みにもなるので、向上心ある人は目標にしてもいいかもしれません。
最近ようやく、乗馬が楽しくなってきた
クラブに何度か通い、初心者から初級になった今、やっと乗馬が楽しくなってきました。
もちろん初心者の頃も楽しいといえば楽しかったのですが、自分が馬に遊ばれている状態だったし、馬に慣れることで精一杯。インストラクターのコントロール頼みだったし。
ところが初級になると、馬とのコミュニケーションが少し取れるようになってきて楽しいのです。
同じ馬に何回か続けて乗ればその馬の癖も見えてくるし、「今日は機嫌よく乗せてくれる」とか「今日は眠そう」とかがわかってきます。当たり前ですが、馬も生きているんだということが実感できます。
犬が尻尾を振るように、馬もあの大きな体で甘えてみたり、耳を寝かせたり横に向かせて自分の感情を表現してくれるので、最近ではようやくカワイイと思えるようになりました。
乗馬は無機質な道具を使ったものではなく、生きている馬とのコミュニケーションなので、毎回異なる結果が生まれて新鮮。
反面、3年ぐらいレッスンしていても、自分がうまくなったとか、まだまだだとかがあまりわからないのです。
走ってもらいたいのに走ってくれなかったり、右に曲がるように指示を出したのに動かなかったりすると、「私、下手だなぁ」なんてがっかりさせられるのに、次のレッスンではうまくできてしまったりする。
(もちろん、腕が急に上がったわけではなく、馬がうまくやってくれた結果)
そんなことの繰り返しがうれしいのが、乗馬なのだと思います。
スポーツクラブに行けば、友達ができたり、知り合いの人と一緒に行ったりするけれど、乗馬はひとりで出かけていって、ひとりで楽しんで帰るのがワタシ流。
それが孤独なわけではなく、その間に馬とのコミュニケーションができるから楽しいのです。
ホースセラピーというものがありますが、私も乗馬しながら自然にセラピーを受けているのかも。馬に乗った後は、なんだか元気になっているから不思議です。